最新情報

災害対応

災害対応
2025年3月4日

(第14報)発災から1年2ヶ月:令和6年能登半島地震及び令和6年奥能登豪雨に関する状況について

1月1日に発生した石川県能登地方を震源とする最大震度7の地震から1年2ヶ月が経過しました。

能登全体では、大雪や悪天候の影響により、作業の遅れや情報共有会議の中止が発生しました。特に奥能登では融雪装置が作動せず、幹線道路は除雪されても細い道には雪が残る状況が続いています。
支援団体は住民とともに雪かきを行い、重機を活用した支援も加わることで、地域全体で除雪作業が進められています。加えて、各団体は住民の交流の場を確保し、サロン活動などを通じた支援を継続しています。

JVOADは、出張ベースで支援を継続し、「地域コミュニティ再建事業」の推進や、市町での情報共有会議への参加、石川県における災害中間支援組織の設置に向けた意見交換を継続しています。


《 概況 》

■ 被害状況:地震
避難者数:一次避難所3カ所9人、広域避難所1カ所2人
被害棟数:住家被害115,357棟(全壊6,111棟、半壊18,472棟、一部破損90,763棟)
〇被害等の状況について(第191報)【2025年2月25日14時00分現在】
https://www.pref.ishikawa.lg.jp/saigai/documents/higaihou_191_0225_1400.pdf

■ 被害状況:豪雨
避難者数:一次避難所10カ所110人、広域避難所1カ所1人
被害棟数:住家被害1,751棟(全壊82棟、半壊631棟、一部破損136棟、床上52棟、床下850棟)
〇被害等の状況について(第45報)【2025年2月25日14時00分現在】
https://www.pref.ishikawa.lg.jp/saigai/documents/higaihou_45.pdf

■ 県外避難者の支援
県外避難者に対する支援として、公営住宅で生活する避難者の意向確認や交流会が東京・大阪で実施されています。さらに、他地域での開催に向け、石川県と県外の支援団体が協議を進めています。

  • 東京都:東京都・東京ボランティア市民活動センター・CS東京
  • 愛知県:レスキューストックヤード

■ 仮設住宅の冬季対策
建設型仮設住宅の戸数は確定しましたが、冬季対策が課題となっています。暖房器具の安全な使用、廊下やエアコン室外機の凍結といった問題が報告されており、石川県と連携しながら対応を進めています。

■ 災害廃棄物および家屋保全
解体作業は進んでいますが、一部地域では残置物の処理が依然として課題となっています。また、屋根の修理や貴重品の撤去など、技術系のニーズが継続しており、市町の情報共有会議でも課題として取り上げられています。


《 奥能登豪雨の対応 》

石川県は9月以降、土砂の撤去に向けて重機や資機材を調達し、災害ボランティアセンターやNPOが活用できるよう支援を行っています。また、自治体とNPOが連携し、堆積土砂排除事業などを活用した撤去作業を進めています。


《 JVOADの取り組み 》

■ 地域の絆を深め、支え合い安心して暮らせる地域づくりを目指す「地域コミュニティ再建事業」
サロン活動では、例年、男性の参加が少ないという問題が指摘されています。これを受け、県の支援メニューとして将棋盤や電動麻雀などを活用し、男性の参加を促す試みが行われています。また、金沢などで暮らす被災者が奥能登に通うことができる「ふるさとバス」の導入など、孤立を防ぐ取組みも進められています。

引き続き、ご支援・ご協力をお願いいたします。

RSS