【報告】JVOADが各地の研修会等に登壇・参加しました_3月
静岡県
◆災害時の知恵ぶくろ ~ 要配慮者支援編その3 ~ に登壇しました
2025年3月9日、静岡県総合社会福祉会館にて開催された「災害時の知恵ぶくろ ~ 要配慮者支援編その3 ~」(主催:静岡県ボランティア協会)に、JVOAD事務局長の明城が登壇しました。
本イベントは、災害時に支援が届きにくい「要配慮者」への支援をテーマに、県内の関係者を対象とした研修会で、定員100名のところ、多くの参加者が集まりました。
第1部のシンポジウムでは、県内外で災害支援に取り組む団体が登壇し、明城からは、被災者支援における連携の重要性について話題提供を行いました。支援を必要とする人々を把握し、的確に支援を届けるためには、行政・社会福祉協議会(社協)・NPOなどが連携することが不可欠であると強調しました。
具体的には、令和6年能登半島地震における「被災高齢者等把握事業」の活用事例を紹介。在宅で支援が必要な方々に対して、NPOや専門職団体と連携した訪問調査が効果的であったことを共有しました。また、政府も同地震を受けて、企業・ボランティア・NPOとのさらなる連携強化を打ち出していることに触れ、平時からの関係構築と情報共有の重要性を訴えました。
第2部の交流会では、登壇者を交えたグループワークが行われ、南海トラフ巨大地震発生時を想定した課題と解決策について、参加者同士で検討しました。要配慮者支援に向けた「つながりづくり」のキーワードを共有され、実践的な学びと交流が深まりました。
関連リンク:イベントページ(静岡県ボランティア協会)
愛知県
◆第30回日本災害医学会総会・学術集会 記念大会 に登壇しました
2025年3月8日、名古屋市のポートメッセなごやで開催された「第30回 日本災害医学会総会・学術集会 記念大会」のシンポジウム「日本の避難所環境改善へのシナリオ」に、JVOAD代表理事の栗田が登壇しました。
本シンポジウムには、医療・防災・メディア・NPOなど多様な分野から登壇者が集まり、会場は約300名の満席となり、立ち見が出るほどの注目を集めました。
栗田からは、これまで50件を超える災害現場に関わってきた経験をもとに、「避難所運営にあたるボランティア団体の現状と避難所環境改善への課題」について発言。特に、令和6年能登半島地震における七尾市での避難所支援の経験を紹介しました。
トイレ・キッチン・ベッド(TKB)などの基本的な避難所環境の整備に2か月以上を要した現状とその背景に触れ、市町村における知識や体制の不足、災害救助法に関する理解不足が根本的な課題であると指摘しました。
さらに、NPO等の民間団体における専門人材の不足や活動範囲の限界にも触れ、今後の人材育成の鍵として、現在進行中の内閣府による「避難生活支援リーダー/サポーター研修」の全国展開に期待を寄せました。地域ごとに担い手を育てる仕組みづくりの重要性を強調し、「地元での対応が進まなければ、災害のたびに同じ課題を繰り返す」との警鐘を鳴らしました。
関連リンク:第30回日本災害医学会総会・学術集会 記念大会公式サイト
徳島県
◆徳島県被災者支援推進ネットワーク会議 に参加しました
2025年3月18日、徳島県主催の「徳島県被災者支援推進ネットワーク会議」が徳島グランヴィリオホテルで開催され、JVOADはアドバイザーとして参加しました。当会議は、県内の被災者支援にかかわる団体や市町村の行政など48名の委員と3名のアドバイザーで構成されています。
徳島県や県社協からは「災害ケースマネジメント」に関する取り組みが紹介され、災害中間支援組織「徳島被災者支援プラットフォーム」の設立報告も行われました。
JVOADからは、能登半島地震におけるNPOの支援活動の実際や、行政・社協・NPOの三者連携の重要性について話題提供を行いました。
特に、避難所支援、物資提供、外国人や高齢者への支援、災害廃棄物対応など、多様なニーズに対応した現場の事例を紹介し、課題解決に向けた官民の「情報共有」と「調整」の仕組みづくりの必要性を強調しました。