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災害対応

災害対応
2024年6月20日

(第八報)発災から5か月:令和6年能登半島地震に関する状況について

1月1日に発生した、石川県能登地方を震源とする最大震度7の地震から、5か月が経ちました。

被災地ではこれまでに317の民間組織が現地で活動しています。珠洲市、輪島市、能登町、穴水町、七尾市の5市町では支援団体による情報共有の場が継続して設けられている一方で、NPOの中には、対応支援の職員の撤退に伴い、避難所運営に携わる支援団体も出てきています。

JVOADは石川県に3名のスタッフを常駐させ、石川県の被災高齢者等把握事業における在宅避難者の実態調査、建設型仮設住宅が建設されていない自治体におけるみなし仮設住宅入居者への家電支援、東京都・愛知県・大阪府に避難している被災者に対する支援団体の活動情報提供などの支援を継続しています。
また、全国の災害中間支援組織の協力を得て現地支援を継続するとともに、行政に支援状況や現場の課題・ニーズなどの情報を提供し、官民の連携強化を図っています。

輪島市門前を拠点に活動しているシャンティ国際ボランティア会


《 概況 》
■ 断水状況

国や県は、早期復旧が困難な地域を除き、5/31に断水が解消したと発表しました。しかし、まだ家の中まで修理が終わっていない家庭も多く、珠洲市などではまだ断水している家が多数あります。

■ 在宅支援
2月から始まった被災高齢者等把握事業は、6月末までの予定です。あと1カ月ほど事業を進め、地域支え合いセンターの活動につなげていきます。市町によっては、すでに地域支え合いセンター関係者との打ち合わせが始まっています。

県域では、5月24日(金)に地域支え合いセンターと当該事業の関係者が集まり、これまでの訪問調査活動の取り組みを共有するミーティングを開催しました。地域によっては、地域外に避難している等の理由で避難者の所在把握が困難な地域もあり、情報が得られていない世帯への行政・社協・NPO等によるフォローアップの強化が必要です。

■ 応急仮設住宅支援
仮設住宅への入居が進む中、現地で活動しているNPOからは、建設型仮設住宅の部屋の段差や手すり、鍵の不具合、携帯電話の電波の入りにくさなどの問題点が寄せられました。
これらの問題は、市町行政から県に伝えられ、NPOを通じて国や県にも情報共有されました。その結果、県から鍵の設置などの対策が示されました。NPOが携帯電話会社に電波について問い合わせ、解決に至ったケースもあります。

訪問調査に出発するダイバーシティ研究所


《 今後の課題とJVOADの取り組み 》

■ みなし仮設住宅に対する家電支援体制の構築
これまで、建設型仮設住宅が建設されている自治体では、みなし仮設住宅を含めた家電支援について、行政やNPO等と調整をしてきました。
今後は、建設型仮設住宅が未建設の自治体でも、みなし仮設住宅に入居されている避難者に家電支援を行えるよう、行政やNPO等と調整していきます。

■ 現地拠点設立:情報提供を強化し、 奥能登での支援活動を支える
JVOADの役割のひとつである「現地で活動する支援団体への情報提供」を十分に果たすため、4月半ばより穴水町にも拠点を作りました。
珠洲市や輪島市など奥能登で支援団体が実施している情報共有会議への対面参加や、現地で活動する支援団体への訪問頻度を増やし、これまで以上に国や県からの情報提供などを行うことで、支援団体との関係を強化してまいります。

■ 地域包括支援センターとの連携強化と官民連携ネットワークの構築
発災から5か月が経過し、地域支え合いセンターが寄り添い型の活動を行うようになるため、JVOADは県や市町域の地域支え合いセンターと連携し、NPOなどとも協力していきます。
また、復興期における地域の官民連携のネットワークづくりを支援し、今後の災害に備えた災害中間支援組織づくりの一助となるよう尽力いたします。

引き続き、ご支援・ご協力をお願いいたします。

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