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研修・訓練

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2024年6月5日

【報告】JVOADが各地の研修会等に登壇・参加しました_5月

北海道

◆5月27日 災害時のコーディネーションを学ぶ研修会「ひろがる被災者支援」に登壇しました

5月27日(月)、北海道で開催された北の国災害サポートチーム(きたサポ)主催の災害時のコーディネーションを学ぶ研修会「ひろがる被災者支援」で、JVOADの鈴木が「災害中間支援組織の価値と効果」について講義しました。

この研修会は4月から6月にかけて3回シリーズで行われます。ワークショップでネットワークの棚卸しを行った後、被災者支援コーディネーションについて理解を深め、災害時の多様な主体間の連携についての実践報告、広域災害時の支援構築についてのワークショップというステップとなっています。
このうち、JVOADは2回目の研修会に登壇しました。

本研修会で鈴木は、災害中間支援組織の役割や機能について、各地の取り組み事例とともに説明させていただき、1つの災害でも被害状況はさまざまで、被災者の困りごとも多岐にわたること、災害支援活動に特化した組織や機関だけでは、さまざまな分野での支援に対応できないため、多方の分野からの支援の担い手が必要であることをお伝えしました。

また、次の災害に備えて、様々な地域や分野の中間支援組織とつながることがより効果的であることを参加者に強調しました。
このほか、平時の活動の知識や技術が災害時に活かされる例も多いこと、平時の先に災害時があり、復旧・復興した先に平時があるとの考えを共有しました。

 


東京都

◆5月23日 2024年度 緊急人道支援講座-人道支援の基礎スキル-での講義

上智大学国際協力人材育成センターでは、緊急人道支援の範囲や原則(中立性、公平性など)、支援の仕組み、最新の動向、具体的な課題(保健医療、WASH、教育、食料、ジェンダーなど)について理解を深めるため、全13回の公開講座を開催しています。
JVOAD事務局長 明城は、第5回目「緊急人道支援の仕組み①:国内外における支援調整」に登壇し、国内支援の仕組みについて講義させていただきました。

講義の前半では、国内における被災者支援の概要と、国内における支援調整の仕組みを紹介しました。後半は、受講者を支援の調整役に見立てたグループワークを行いました。
前半は、東日本大震災でNPO等の連携がうまくいかなかったことから、JVOADが調整機関として設立された経緯や、「被災者支援コーディネーションガイドライン」からコーディネーションの定義や調整の具体的な活動について解説しました。

後半は、「避難所で菓子パンとおにぎりだけの食事が続いている」という事例をもとに、どのように問題点を抽出・確認し、関連する支援者にどのようなアプローチをしていくべきか、グループに分かれてディスカッションを行いました。
「避難所での食事状況を行政に確認し、弁当を手配してもらう」「菓子パンとおにぎりだけの食事が続いているという情報を持ち寄った団体に、いつ時点の情報かを確認する」「民間にも炊き出しの実施を打診する」などの意見が出ました。また、民間に炊き出しを依頼する際には、信頼できる団体かどうか、衛生面はどうなっているかなどを確認することが提案されました。
国内支援のための調整の仕組みについては、まだ確立されていない段階であり、受講者からは「このような仕組みがあることは初めて知った」「日本は災害大国であるにも関わらず、このような仕組みが確立されていないことに驚いた」という声が複数ありました。

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